(38) ナナホシテントウ (38) ナナホシテントウ


(解説)真っ赤な羽に黒い点が7個あることからナナホシテントウという。益虫の代表格で、成虫・幼虫ともにアリマキを食べる。敵に遭うと足の付け根から黄色の嫌な匂いのする液を出す


 テントウムシといえば「集団で越冬する昆虫」ということはだれにもよく知られていることである。ところが、総合運動公園からふじやま公園までのコースを毎月観察しながら歩いている「みどりのボランティア」の人たちが、大学グラウンドを支える南面の石崖(がけ)で、冬のさなか活発に歩き回っているたくさんのナナホシテントウを見つけて驚いた。
「これは意外だ。一大発見」とばかり、わくわくする気持ちを抑えて調べてみると、この種のテントウムシは、天気の良い日に活動することが分かった。しかし、ここでは成虫が活動しているばかりでなく、盛んに産卵し、幼虫も歩き回っている。さなぎもいる。羽化も行われている。次々と世代交代を繰り返す様は、春の季節そのもので真冬のテントウムシとはとても悪えない情景であった。そこには、日中は太陽熱をため、夜は放射するという石崖が作り出す自然のソーラーシステムが働いていたのである。
 さて、今年はサッカーのワールドカップ(W杯)フランス大会に日本チームが初出場する。そのフランスでは、ナナホシテントウは「好運をもたらす虫」と信じられている。人さし指を天に向けて、そこにテントウムシをよじ登らせ、指の先から飛び立っていく方向に幸運があるという。あなたも今年の幸運をテントウムシでつかんでみてはどうだろうか。