(3) ツチイナゴ  (3) ツチイナゴ 


(解説)イナゴ科。茶褐色で、体長が雄40ミリ、雌47ミリ前後ある比較的大型のバッタ。本州以南に分布し、東南アジアや中国にも生息する。


 木枯らし吹く十二月、日だまりの散策路を歩いていると、突然バッタが足元から飛び出した。冬でも、日だまりでは昆虫の姿を見かけるもので、その一つがこのツチイナゴだ。
 ほかのバッタと違い、寒い冬を成虫で越す。天気のいい日は、気温が上がると枯れ草の中から這(は)い出し、日光浴をしたり、緑の草を食べたりして過ごす。日が陰り気温が下がると、厚く重なる枯れ草というふとんの中へ再びもぐり込む。
 近ごろのわれわれ人間の生活は、多くのエネルギー消費の上に成り立っているが、ツチイナゴは太陽というストーブを上手に使い、省エネの暮らしを今でも続けているのだ。